「Webディレクターにチャレンジしたい!」
「Webディレクターって何やるの?」
そんな疑問を持ってるあなたのために、今回はWebディレクターでも「ホームページ制作・ランディングページ制作」などを担当する制作ディレクターの仕事内容についてお話します。
大きく言うと以下の3つに分かれます。
- 受注までにやること
- 制作期間にやること
- 納品後にやること
ディレクターの仕事がどのようなものか、早速解説していきます。
目次
受注までにやること
ぼくは代表取締役という役職上、営業・プランニング・ディレクションを行います。
Web制作業界はWebディレクターが商談を担当することも珍しくありません。
案件受注までの仕事内容は次の3ステップです。
- 課題のヒアリング
- 提案書、見積書の作成
- 商談、契約手続き
一つずつ解説していきますので、商談が苦手な方は参考にしてください。
課題のヒアリング
聞くことを大きく4つに分類できます。
「誰に・何を・なぜ・どう伝えるか」の4つです。
【誰に】ペルソナはどんな人か?
【何を】商品、提供価値はなにか?
【なぜ】達成したい理由、現状の課題はなにか?
【どう】デザインの方向、要件はどうか?
上記のような質問から「お客様の考えているサイト制作の目的や要件」を聞き出すこと。
最初のヒアリングは、このあとの仕事のすべてに影響するのでとても重要な仕事だと思ってます。
弊社の場合は、約90分で初回の打ち合わせを行います(お客様によっては45分~60分と限られる場合も)。どんな内容を聞くか、大まかに質問文に落とし込んでおくと良いでしょう。
提案書、見積書の作成
ヒアリングを元に提案書/見積もり書を用意しています。
- 提案書:AdobeXD,PowerPoint,Excel
- 見積もり書:Excel
で作成しています。
提案書の作り方
XDで作った提案書の例を一部掲載しますね(秘密保持のため参考程度でとどめます)。
パワーポイントでは「カスタマージャーニーマップ」や「マーケティングマップ」などを作ったり、エクセルではサイトマップ等を用意したりもしています。
これはあくまでぼくの場合。
ディレクター各々提案方法は異なります。
見積もりの作り方
見積もりは、フリーランス各所との交渉の後に決定します。
- ライター
- デザイナー
- コーダー
それぞれフリーランスとの連携のもと仕事を進めるからです。
見積もり書は下記のテンプレートを使用し、PDFで送付する形で問題ありません。念のためWeb印を用意しておくほうが安心してもらえます。
見積書エクセルテンプレート(無料)_タテ型_001
商談、契約手続き
提案書の準備は相談依頼の状況にもよりますが、約1週間程度です。10日以降を目安に商談の日程調整などはあらかじめ行っています。
- アイスブレイク(約10分)
- プレゼンテーション(約30分)
- 質疑応答(20分)
が、大まかな流れ。
アイスブレイクっていうのは、氷を溶かすという意味の通り「緊張感のある雰囲気を和らげるための時間」です。
しっかり提案を理解していただけば、商談成立の可能性は大きく高まります。
制作期間中にやること
無事に案件が受注確定となれば、いよいよ制作にはいります。クリエイティブディレクターのミッションは「お客さまの満足をいただく納品をすること」である。それ以上でもそれ以下でもありません。
そのために、やることは4つです。
- 必要情報をチームへ共有する
- チームの進捗状況を把握する
- 各担当者の品質をあげる
- お客さまへ報告する
必要情報をチームへ共有する
チーム全体で目的達成できるサイト作りを目指すために…
- ペルソナ像
- マーケティングマップ
- カスタマージャーニーマップ
- 構成案
- ロゴ/写真素材
- サイト要件
などの必須情報をチーム共有します。
最近はいつも「デザイナー/コーダー」と一緒に取り組んでます。なので3名編成のチーム対応。
仕事のボリュームや予算によっては「ライター/カメラマン」を用意することもあります。
人が増えるほどクオリティに波が出やすくなり「ディレクションの難易度があがる」というデメリットがあるります。
反対に「各所プロ担当することで、上手くはまると速くて高品質な納品ができる」というメリットもあります。
チームの進捗状況を把握する
期日までに納品するため、そして万一遅れてもお客さまからの信頼を維持するため、各作業者の進捗状況を把握しておきます。
- 各所に遅れがないか?
- 遅れるならどのくらいか?
万一の場合も、あらかじめ連絡しておけばクレームなどに発展せずにすみます。
小さなサイトは一人で行うこともあるため進捗把握は簡単です。大規模サイトの場合はガントチャート(作業の進捗状況を可視化する管理ファイル)を使用するため、管理が大変になります。
ガントチャートに興味がある方は、サンプルファイルを見てみると良いでしょう。
ガントチャートのサンプル
各担当者の品質をあげる
お客さまに満足していただくためには「期待されている以上のお返しをすること」です。
期待されていることはお客さまによって様々ですが「反応率」「デザイン性」などが一つの指標になるでしょう。
- セールス効果→心がワクワクするか
- ブランディング→企業の個性が伝わるか
そんなところを厳しくチェックしています。
お客さまへの確認・報告
制作に入ると、あらかじめ予想できなかったことも起こります。
- お客さまからの返信が来ない
- 要件が急遽変更になる
などは珍しい事ではありません。
それによって納期が遅れたり、お客さまの満足度が落ちたり…。
そんな事を避けるために「齟齬をうめる確認」「必要事項の報告」を積極的に行うことは大切です。
たくさん連絡したからといって迷惑がられることはほぼりません。
「お客さまに満足していただきたい」という想いがあれば、良いコミュニケーションになります。
納品後にやること
お客さまに満足していただく納品をした後は「継続的にご依頼をいただく」ために動きます。
Web制作者の多くは「作って終わり」になりがちです。
そうではなく、継続的にお付き合いいただける関係やサービスをご提案するのもWebディレクターの仕事だと考えます。
- 課題をヒアリングする
- 役立つ情報を提供する
などをzoomで定期的なミーティングを行い、関係を維持するようにしています。
お客さまの悩み相談にのる
円満な関係を築くには、かならずしも自社のサービスで貢献する必要はありません。
お客さまの悩みをきき、お役に立つ。そんなコミュニケーションを続けるだけで、長く続く関係を築けます。
ぼくは課題を持ってる経営者も、その課題を解決できる経営者もたくさん仲良くしていますので、そんなご縁をつなぐことでお喜びいただいてたりもします。
なので、Web制作のご依頼なども定期的にいただけるのです。
役立つ情報を提供する
本当に役立つ情報をもらえるなら、誰だって嬉しいのです。
そして、お客さまに喜んでいただけたら、長くいい関係が続きます。
Webは、しっかり活用すれば企業の売上を伸ばすことができる便利なツールです。
どこの経営者も「もっと売上を増やしたい」という想いで経営をされていますから、売上アップにつながる方法等をご案内するのは良いことです。
また、先の課題でヒアリングした課題を解決する方法などでも喜んでいただけると思います。
ディレクターになると年収があがる!
2020年12月に公開された、dodaの 平均年収ランキング によると、Webデザイナーとディレクターの年収には80万円の差があります。
- Webデザイナー:363万円
- Webディレクター:442万円
これからWeb業界でキャリアアップを考えるなら、Webディレクターになることを目標としてみるのも良いでしょう。
次回は、Webディレクターになるためのスキルについてお話します。
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