フリーランスWEBデザイナーの方の多くは案件を獲得する為に、自分で営業をしたりクラウドソーシングに応募したりしているのではないでしょうか。
そんなWEBデザイナーさんに多い悩みが、
「今の案件が終わる頃には次の案件を獲得するためにまた1から営業。」
「収入が安定しなくて生活が不安。」
「新しい人と仕事をするのがいつも怖い。」
営業している時間はお金にもならないし、何より時間がもったいない。
その時間をそのまま制作やスキルアップに当てたいですよね。
そしていつも不安な状態で過ごす毎日からも抜け出したいのではないかと思います。
それを解決するには、同じクライアントから継続して案件を取得するのが一番です。
でも現実は、その案件だけで終わってしまい、なかなか次に繋がらない。
きちんと仕事をしたつもりなのに…
それはなぜでしょうか。どうすれば次に繋がるのでしょうか。
この記事ではWEBデザイナーが新たに営業や応募をすることなく、同一クライアントから継続案件を取る方法について解説していきます。
目次
WEBデザイナーが継続案件を取るメリット
新規のクライアントの案件を獲得するより、すでに受注したことのあるクライアントから継続案件を取るメリットは実はこんなに沢山あるんです!
- 営業、クラウドソーシングなどの求人に応募する手間、ストレスがない
- 次の案件との期間が空かないので収入が安定する
- すでに知っている人達なので安心。打ち解けやすい
- 自分の価値を認めてもらっているため、単価交渉がしやすい
- スケジュールを調整してもらいやすい
- 改善案などの提案がしやすい
- 他の企業にも紹介してもらえる
- 新しい分野にも挑戦させてもらえる
継続案件を重ねていくと、そのクライアントのプロジェクトチームの一員として参画しているような感覚で仕事ができるようになります。そうなると充実感ややりがいも生まれ、仕事をするのがどんどん楽しくなっていきます。
そして複数のクライアントから継続案件を取れるようになれば、もう営業をする必要が無くなるほど次から次へと仕事が舞い込んできますよ!
一番大切なのは、クライアントから信頼される事
では、継続案件を取るためにはどうすれば良いのでしょうか。
最も重要なのは、案件を通じてクライアントに信頼される事です。
信頼されるとは、
「この人ともう一度仕事がしたい。」
「この案件は他の誰でもなく、この人にやってもらいたい。」
と思ってもらう事です。
つまりクライアントが指名したくなるような、お気に入りの存在になる事ですね。
同じ人たちと継続して仕事をしたいと思っているのは、受注する側のWEBデザイナーだけではありません。
実はクライアントも、できれば同じWEBデザイナーに発注したいと思っているのです。
クライアント側も初めての人には不安があります。
どんなに立派な経歴があっても、素晴らしいポートフォリオを提示されても、実際一緒に仕事をしてみないと分からない事が多く、スムーズに進まない、期待通りの仕事をしてくれない、品質が出費に見合わない、等のリスクがあるからです。
案件を発注したけれど制作途中でデザイナーと連絡が取れなくなった、という話をよく聞きますが、恐怖でしかありませんよね。
そのため本当に信頼できるWEBデザイナーに出会えたなら、継続してその人に案件を依頼する可能性がとても高いのです。
信頼され、継続案件が取れるWEBデザイナーになるには
案件の要件を満たし、ただ無難に終わらせただけでは本当の信頼は得られません。
クライアントに信頼され、継続的に案件を頼みたくなるようなWEBデザイナーになるためには何が必要か、次に具体的に述べていきます。
期待された以上のものを作成する
言わずもがななのですが、まずは成果物のクオリティが大事です。
ユーザーとクライアント目線に立ち、細部にも注意を払った質の高いものを作成すること。見た目が美しいだけでなく、クライアントの目的を果たせるサイト作りを心がけます。自分がユーザーだったらこのボタンを押すだろうか、この商品を買いたいと思うだろうか、という事を常に問いかけながら作成します。
コーディングの場合は、指示されずともSEOや読み込み速度に配慮し、WordPressなどのCMSの場合は運営や更新のしやすさ等も考えながら作成します。
とはいえクライアントには、ぱっと見でその配慮に気づいてもらえないのが事実です。提出の際には、レイアウトの意図やどこに気を配って作ったのか等の端的な説明を添えると、しっかり考えてあるんだな、という印象を与えることができます。
ここまで良いものを作ってくれるなんて、ありがとう。と感謝されるものを作りましょう。クライアントの満足度が高いと次に繋がりやすいですよ。
メールやメッセージへの返信はすぐに
最近はメールよりチャットでのやり取りが中心になってきていますが、クライアントからのメッセージを受け取ったら、どんな内容でもひとまず返信はすぐにします。その日中にではなく、読んだ後すぐ、がベスト。
顔を合わせて仕事をしていないからこそ、クライアントはメッセージがきちんと伝わっているかどうかを大変気にします。
質問に対してすぐに回答できない場合は、「確認し、ご連絡させていただきます。」などひとまず返信し、その後できるだけ早く回答します。
回答の必要のない通達事項だけの場合でも、承知した旨をすぐに返信しましょう。
これは基本的な事ですが大変重要で、素敵なデザインを制作してくれたけれど、レスポンスが遅くて不安になるから次は頼まない、といった例も多くあるのです。
こまめな進捗報告を心がける
クライアントは制作中の案件がどこまで進んでいるのか、きちんと納期までに終われるのかを常に気にしています。制作途中でもこまめに進捗報告をして、案件が順調に進んでいることを知らせる事が重要です。
遅れてしまう場合は、できるだけ早めにその理由といつまでに完了予定かを明確に伝えます。理由によっては信用を失う事なく理解してもらえる事も多くあります。
どんな理由でも納期ぎりぎりになって遅れる旨を知らせるのは絶対にNG。スケジュール調整がきかずにクライアントに多大な迷惑がかかってしまいます。
適切な改善提案をする
提示された内容に懸念点や問題点があれば適切な改善提案をします。
「え!クライアントの指示にケチつけるの?逆に信頼失うんじゃない?」
と思うかもしれませんが、重要なのは伝え方。その提案がクライアントの利益に繋がる事をきちんと説明する事です。
クライアント側も、目的を果たす為のより良いアイディアがあれば採用したいはずなので、うまく伝えれば信頼を得る事ができるんですよ。
提案する時は「これはやめたほうがいい。」「これはおかしい。」など真っ向から否定するのではなく、「こうするとユーザーにとってより使いやすくなり、コンバージョンにも繋がる。」など、クライアントの利益を考えての事だと伝わるようすると良いでしょう。
文句ばかりで指示した通りにやってくれないな、と思われる伝え方ではなく、提案してもらって良かった、と思われる伝え方が大事です。
また、提案は現フェーズで実現可能なものにとどめ、根本から大きく覆すような提案は避けましょう。
たとえ提案が採用されなかったとしても気を落とす必要はありません。少なくとも、このプロジェクトに興味を持って真摯に向き合ってくれている、という印象を与える事ができたはずですから。
納品の際には、また一緒に仕事をしたい旨を伝える
納品の際にも次へ繋がる仕掛けを仕込んでおく事ができます。
感謝の言葉だけでなく、この案件に携われて良かった点を具体的に述べ、機会があればまた一緒に仕事をしたい旨をしっかり伝えておきます。
すぐに継続案件が来なくても、こうやって言葉に残しておけば思い出してもらえ、突然依頼が来たりする事もあります。また、他の会社に紹介してもらえる可能性も高くなりますよ。
継続案件に繋がりやすい案件を選ぼう
案件を継続的に取りたいと思っていながらも、やみくもに案件を選んでいませんか?
案件といっても様々で、それっきりで終わってしまいやすいものと、継続案件に繋がりやすいものがあります。
おすすめはWeb制作会社や、元気のある企業の案件
継続案件に繋がりやすいのは、何と言ってもWeb制作会社の案件です。Web制作会社には既に営業力があり、抱えきれないほどの案件を持っている場合があります。そういう会社は常に人手が足りていない状態なので、一度信頼されてしまえば、次々に仕事を依頼される可能性が高いです。
また、イノベーティブで業績が伸びており社員を積極採用しているような、いわゆる「元気のある会社」の案件も狙い目です。
そのような会社は予算もあり、新規事業の立ち上げにも意欲的な為、関わっておくと次に繋がりやすいでしょう。案件を選ぶ際には会社概要やコーポレートサイトを確認し、どのような会社か調べてみるのも大事です。
既存サービスの案件より新規プロジェクトの案件を
すでに動いている既存サービスのサイト改修やLPなどの小規模案件より、新規立ち上げプロジェクトの案件に関わっていくのがおすすめです。
最初はWebサイトデザインのみの依頼でも、それから同プロジェクトのLP、ECサイト、バナー、その後のサイト改修等へと発展する可能性が高いからです。WEBデザインだけでなく、チラシや名刺デザインなど違う分野にもチャレンジさせて貰える可能性も出てきます。
また、新規プロジェクトは成功させたい熱量が半端ないですから、一緒に仕事をすると刺激を受けますし、改善提案も歓迎されるのでやりがいもありますよ!うまく継続案件を取れればチームメンバーとして受け入れられる為、「仲間」を見つけられるのも新規プロジェクトの魅力です。
バナー制作案件は繋がりにくい
バナー制作は気軽にできる案件として人気ですよね。ですが、継続案件に繋げるという点においてはおすすめしません。
バナー制作は短期であり、コミュニケーションをとる機会も少なく、それだけではどんな人物であるか見極められないからです。また、バナーだけではその人のスキルを判断できません。
前述のとおり、継続案件を取るにはクライアントの信頼を得る事が第一です。バナー制作だけでは本当の信頼を得るまでに至らないのです。
たとえ継続してもやっぱり依頼されるのはバナーの案件が多いようです。バナーの枠でしか信頼が得られないという事でしょうね。
最後に
WEBデザイナーの継続案件の取り方についてご説明しました。意外に難しくなかったのではないでしょうか。
クライアントの信頼を得る。
それが一番重要な事です。成果物の出来に自身はあるのに次に繋がらない、という人は、少し自分の行動を振り返ってみてください。もしかしたら社会人としての基本やコミュニケーションがおろそかになっているのかもしれません。
是非、参考にして継続案件を獲得してくださいね!
仕事が途切れる不安のない、精神的にも経済的にも安定した生活を手に入れましょう!